公立・私立小学校でかかる学費

 

小学校でかかる学費はいくら

文部科学省「子どもの学習費調査2014年度」に基づき、小学校でかかる学費を見てみましょう。公立と私立の差は5倍弱と、かなり大きな差になります。

公立小学校でかかる学習費

公立小学校で、1年間に平均してかかるお金の合計とその内訳は次のとおりです。月にならすと2万6809円強で、小学校から高等学校までの間で最もお金がかからない時期といえます。割合でみると、「学校外活動費」がかかっています。その内訳は後述します。

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  • 合計 32万1708円
  • うち学校教育費      5万9228円
  • うち学校給食費      4万3176円
  • うち学校外活動費 21万9304円

(文部科学省「子どもの学習費調査2014年度」より)


ここで、個々の詳細を見る前に学年別推移を見ておきましょう。公立小学校でかかる学習費の学年別推移は次の通りです。

  • 1年生 35万6808円
  • 2年生 24万3844円
  • 3年生 27万7179円
  • 4年生 30万4024円
  • 5年生 32万7089円
  • 6年生 41万5439円

入学した年度には学用品をそろえる等で何かとお金がかかるのは当然ですが、実は小5・小6では入学年度をうわまって学習費がかかります。これは学校外活動費の中の、塾代がかさむためです。


学校教育費の内訳

では、公立小学校時代の学校教育費の内訳についても見てみましょう(年額)。

 ・ 授業料                                            0円

  • 修学旅行・遠足・見学費               6748円
  • 学校納付金等                    8259円
  • 図書・学用品・実習材料費等  1万9484円
  • 教科外活動費                    2544円
  • 通学関係費                           1万8100円
  • その他                                       4093円

図書・学用品・実習材料費等や通学関係費の割合が高いのがわかります。通学関係費には、交通費のほかランドセルや制服代なども含まれます。

 

 

学校外活動費の内訳

公立小学校の学校外活動費の内訳は次のとおりです(年額)。

  • 家庭内学習費  1万6871円
  • 家庭教師     1万6032円
  • 学習塾費     5万2183円
  • その他(補助学習費)1779円
  • 体験・地域活動     4442円
  • 芸術文化活動  3万9488円
  • スポーツレクリエーション活動 5万5298円
  • 教養・その他     3万3211円

学習塾費、スポーツレクレーション活動、芸術文化活動の順に費用がかさんでいます。データはありませんが、小学校1年では「家庭内学習費(通信教育含む)」が最もかかり、それが2年生になると学習塾費と逆転します。

 

 

 

私立小学校でかかる学習費

首都圏在住の方で、私立小学校への進学を検討している人もいるかもしれません。私立小学校に進学する児童は全体の1.2%(文部科学省「平成26年度学校基本調査報告書」)と決して多くはありません。

私立小学校で、年間でかかるお金の合計と内訳は次のとおりです。

  • 合計 153万5789円
  • うち学校教育費    88万5639円
  • うち学校給食費      4万6089円
  • うち学校外活動費 60万4061円

(文部科学省「子どもの学習費調査2014年度」より)

公立の合計が年間約32万円のため、私立:公立の比率は4.8:1。ほぼ5倍で、私立小学校がとても高いことがわかります。私立小学校に通う学生への助成金などは特にないため、ストレートに親の負担になります。

世帯年収が高いか、そうでないなら、祖父母などの援助がある場合でないと、私立小学校へ通わせるのは容易ではないでしょう。

学年別推移でみるとこうなります。

  • 1年生 186万3085円
  • 2年生 131万1904円
  • 3年生 134万8494円
  • 4年生 146万8111円
  • 5年生 155万8676円
  • 6年生 166万5075円


私立で入学金があるため、入学年度がほかの年より学習費がかかるのがわかります。初年度の186万円は、幼稚園から高等学校までの中で最も高い額です。
しかも、あくまでも平均ですので、学校によってはさらに高くなる場合もあります。

 

 

学校教育費の内訳

私立小学校の学校教育費について詳しく見てみましょう。

・授業料                       46万9173円
・修学旅行・遠足・見学費       4万3098円
・学校納付金等             23万502円
・図書・学用品・実習材料費等        3万331円
・教科外活動費                     1万3633円
・通学関係費                     8万9742円
・その他                                9160円

これを見ると、公立小学校だとかからない授業料がかかるほか、入学金等が含まれる学校納付金もかさんでいるのがわかります。また、電車通学などが多いからでしょう、通学関係費もかさんでいます。

 

 

学校外活動費

学校外活動費の内訳は次の通りです。

・家庭内学習費           4万4800円
・家庭教師                  3万5632円
・学習塾費         21万3854円
・その他(補助学習費)        7533円
・体験・地域活動         2万5431円
・芸術文化活動           10万3797円
・スポーツレクリエーション活動 8万8661円
・教養・その他             8万4353円

学習塾費が際立っているほか、芸術文化活動や、スポーツレクレーション活動、教養・その他にもお金をかけているのがわかります。しかも、いずれの項目でも公立よりも私立の方がかけている額が上回ります。

小学校からだと、大学を卒業するまでは16年間あります。世帯収入が高い、あるいは親からのサポートがあるなど、教育に多くのお金をかけても家計的に問題がないご家庭でないと、小学校から私立に通わせるのは難しいようです。

 

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